最後に「あぁ、面白かった」って言いたいから

何回かの人生のステージを経て、いよいよ最後のステージがやってきました。 人生100年時代、どんなふうに最後の物語を作っていこうか。 このブログでは、最後に「あぁ、面白かった、ありがとう」と言えることを目指してシニア女性シングルライフを送る日々を記していきます。

パリオリンピック開会式の挑戦と創造!?

パリオリンピック開会式、ご覧になりましたか?

私はオリンピックに、というかスポーツ観戦にそれほどの興味は無いんですが、開会式は毎回リアルタイムでなくても、途中を飛ばしても、だいたい見ています。

 

これほどのスケールで、巨額のお金を投じて国を挙げて行われるパフォーマンスを見逃すわけにはいかない、と思うのです。時代性や、開催地の国が何をアピールしたいのかも感じられてとても面白いです。

中日新聞より

今回のパリオリンピックには本当にびっくりしました。

何でもアリ!という感じです。
でもそのごちゃごちゃ感に統一感があると言えるかもしれません。

スターウォーズのジャバザハットやチューバッカか?と思えるような人々が出てきたり、不思議の国のアリスの世界に入ってしまったのかとも思える奇妙な世界観でした。

 

そのおどろおどろしさや、気味の悪さ、残虐性の演出もはヨーロッパならではとも言えるのではないでしょうか。歴史が長く、暗くて重い、陰の部分もたくさん持っていますから。メタルバンドも従来の開会式を打ち破る、その雰囲気を盛り上げていました。

 

ただ私は古い人間だからなのか、残念に感じた部分もありました。

 

まず、私が開会式でいつも一番の楽しみにしていたのは、選手たちが入場行進の時に着るユニフォーム。ファッションです。

ファッションも普通、「売るための」を目的に考えられています。ですがこれは全く違ったステージで、機能性やそれぞれの国をイメージしたデザインと色で作られているため、素直に楽しむことができます。

 

いつも心の中で、あ、このファッション、このお国の雰囲気出てるな~とか、これ、一番好き!と思いながら見ています。すぐに忘れちゃうんですけどね。

 

それが今回、船に乗ることでみんな固まっていて動きが無く、服が良く分かりませんでした。その上、雨が降ってビニールコートを着ている選手もありましたから。

デザイナーさんにとってもせっかくの晴れ舞台なのにがっかりしたんじゃないかと思いました。

 

それから、ちょっと子供には見せたくない場面もあったこと。

 

今回のテーマは「多様性」ということなので、なんでもアリはいいんでしょうけれど、LGBTをあまりに極端に表現し過ぎているように感じました。なんというか、妖艶すぎてグロテスクに感じてしまいました。女性が演じたとしてもあんなにセクシュアリティーを感じさせるダンスはオリンピック開会式にはどうかと首をひねるところです。

 

LGBTの皆さんがかえって勘違いされるのではと心配になります。普通の毎日には普通に生活されている方がほとんどだと思いますから。

 

これはR12指定じゃないかな、なんて。

 

決して否定するわけではありませんが、「みんなの」お祭りですから、ここは老若男女が楽しめるものであってほしいのです。

知るべき現実も年を重ねていくうちに自然と学んでいくものですし、タイミングも大切だと思います。

 

あと、雨が降る中、船でセーヌ川を下るというのも、選手たちにとってどうなんだろうと思いました。雨で風邪ひかないかな、とか、船酔い大丈夫かなとか、心配になりました。何年もこの日のために練習に励んできた選手たちが最高の体調で本番に臨めるよう、遠く日本からおばさんは祈るばかりです。

 

他にも何故アメリカの歌手が、、とか色々ありますが、こうやって時代は移り変わり、常識も変わっていくのかもしれません。

否定や反対を怖がっていては何も生まれません。

けれど、何もかもOKというわけではなくて、こうしてそれぞれの自分の思いを表現し合い、考えることで洗練され、より良いものが残っていくんじゃないかと思います。

 

これからの世界はこれからの人が作るもの。

少しでも良いものを残していけるよう、そして、行き過ぎなときはちょっとブレーキをかけるような助言をしてみたりするのも私たちの小さな仕事のひとつなのかもしれません。

 

こんな風に考えさせてくれるきっかけを作ったという意味でも今回のパリオリンピック開会式は意味があるものでしたね。

 

しみじみ、、、、。

 

 

NHK+で8月3日まで、【パリオリンピック2024開会式】最初から最後まで246分!全部見られます。