最後に「あぁ、面白かった」って言いたいから

何回かの人生のステージを経て、いよいよ最後のステージがやってきました。 人生100年時代、どんなふうに最後の物語を作っていこうか。 このブログでは、最後に「あぁ、面白かった、ありがとう」と言えることを目指してシニア女性シングルライフを送る日々を記していきます。

ブログニックネームの由来と、アンリ・マティス

私のはてなブログのニックネームは「金魚の目」。
これは、ニックネーム何にしようか考えていた時に、ちょうど部屋の壁にかけていた絵の金魚に目が止まったからです。


マティスの「金魚」ですね。
決して金魚が好きというわけではないんですが、この絵は好きなんです。

「目」を付けたのは、「金魚」だけだとパッとしないなぁと思ったのと、私の目を通して見たことや考えたことを書きます、という意味で。世間で起こっていることを(水の中という)違う場所から独自の視点で見ます、というのがこのニックネームの由来です。

アイコンに金魚の画像を貼ってみたら赤くてかわいいし、さりげなく自己主張している感じが結構気に入っています。

マティスの絵が好きになったのは5年前。きっかけはモロッコ旅行の前に手に取った本でした。

ロッコにちなんだ本か映画をインプットしていこうと思ったんですが、なかなか見つかりません。ようやく図書館で見つけたのが四方田犬彦の「モロッコ流謫」でした。内容も興味深く面白かったんですけれど、この表紙にとても惹かれました。

それがマティスだったのです。


彼は1912年から16年までをモロッコで過ごしました。現地の人々が金魚を飽きずに眺めていることに驚き、平穏なそのライフスタイルに感銘し、金魚を題材にして絵を描いたそうです。本の表紙の絵は多分滞在していたタンジェの街を描いたものでしょう。

昨年6月には東京都美術館で開催された「マティス展」にも足を運びました。


色彩の魔術師とも言われた彼の作品を見ると、不思議と明るく、自由に、心踊るような気持ちになります。


美術史家の天野知香さんの書いた「もっと知りたい 『マティス』生涯と作品」には、

マティス
「芸術は人を喜ばせたり気持ちよく感じさせるためにある」と語り、
人々の精神の疲れを癒す良き「肘掛椅子」であることを望んだ。” 

" 彼の作品は常に「微笑んでいる」。” 

と書かれていました。

本当にその通りだと思います。

「金魚」、そんなマティスからいただきました。
良かった!



ちなみにこの四方田犬彦はモロッコを舞台にした「シェルタリング・スカイ」の原作者、ポール・ボウルズの翻訳をしています。
そしてこの映画の音楽は坂本龍一が担当しています。

ロッコの砂漠の雰囲気、世界観が素晴らしいです!
ぜひ聞いてみてください。

映画「シェルタリング・スカイ」 ↓


www.youtube.com

坂本龍一ピアノ ↓

www.youtube.com