最後に「あぁ、面白かった」って言いたいから

何回かの人生のステージを経て、いよいよ最後のステージがやってきました。 人生100年時代、どんなふうに最後の物語を作っていこうか。 このブログでは、最後に「あぁ、面白かった、ありがとう」と言えることを目指してシニア女性シングルライフを送る日々を記していきます。

還暦、人生をリセットする楽しみ

 

◆老いることを認識すること

 

自分が年を重ねたことと向かい合いたくない、無いことにしたいという方と、過度に意識する方がいます。

私は、還暦を向かえるまでは「見ないことにする」タイプだったと思います。

それが、60歳になって急に「意識する人」になったのは、私がここで一旦自分の人生に区切りを付けたいと思うようになったからです。

「区切りをつけたい」というか、私は「リセットして新しくやり直す」のが好きなのです。

それまでの自分とその環境に飽きてくるからです。

  

    ↑ 朝焼け

  
◆人生を時々リセットする

 

ずっとひとつのことをやり続けて、匠と言われるプロフェッショナルになる人は素晴らしいし憧れます。そういう風になりたいと思い続けた日々もありました。けれど今はもう手放しました。

出来ない自分を認めるのに多少の痛みはありましたが、仕方ありません。

私はそれに喜びを見出せるタイプではなかったのだと思います。

 

小学校から大学まで、卒業して新しい世界に入ることがとても楽しみでした。

ずっと友達を続けることより、むしろ新しくどんな友達ができるのか、どんな世界が広がるのかを思うとワクワクしました。(あ、大学の時は正直、もうお遊びは終わりなんだと少し残念でしたが。)

結婚して、母になって、そして又、子供のお陰で、学校で作ってくれる区切りもありました。

元夫の仕事の都合で引っ越しという区切りも何度かありました。

ストレスもありましたが、それ以上に新しい場所で新しく始まる生活が楽しみでした。もちろんこれは家族が一緒だったからということもあります。息子はあまり細かいことを気にするタイプではありませんでしたから、心強い仲間でしたし。

 

49歳の時、辛い出来事があって、身も心もボロボロで離婚し、今度は本当に想定外の新しい生活になりました。

ですがその時ですら、今思うとですが、「新しい人生」に対する期待があったように思います。

新しい自分にリセットです。

 

◆最後の?リセット「還暦」

 

それから十数年たち、又次のリセットのタイミングを探している自分に気づきました。

それが「還暦」でした。

 

老いる、というのは初めてです。

60歳になるまでも、私は更年期障害を経験したり、老眼になって遠近両用の眼鏡を作ったり、ひどい50肩になったり。慢性蕁麻疹にもなりましたし、緑内障だと言われて治療が始まったのも50代でしたね。

そんな風でも私はまだ若いつもりで、年配の方が苦手でしたし、年齢を感じさせるものからは目を背けてきました。

 

でも、還暦を迎えて、これから何を変えていこうかと思った時に、老いを認めるのも面白いかもしれない。そして何より今とこれからの自分に役に立つかもしれない。と思ったのです。

実際、60代になると良く躓くようになったりして、これまで以上に整形外科とも仲良くなりました。昨年から歯に大金を払って、インプラント治療もしました。

身体はいやでも変わってきているのだから、どうせだったらもっと受け入れて、先回りして、余裕で、そう来たか!と楽しめればいいと思いました。

 

引っ越しもしていないし、学年も変わったわけではない、一人暮らしで一緒に住む人もいないわけですから、誰かによって変わるということもありません。

ただ、仕事を辞めました。

 

仕事には楽しいこともたくさんありました。仕事によって支えられ、成長もできました。けれど、腑に落ちないことが重なり、これをずっと続けるより、リセットして次へ行きたい気持ちが強くなったのです。

健康寿命という言葉が気になるようになっていました。

経済的にしばらくは大丈夫と思ったこともあります。

リセットが好きなくせに、私はとても臆病なのであまり大それたことは出来ません。

ただ、人生はどうなるか分かりませんので絶対大丈夫もありません。そこの微妙なところで、自分からリセットしたくなったのです。

 

◆残された時間を意識し、楽しむためのリセット

 

というわけで、早いと言われるかもしれませんが、これからを楽しむためにも、人生の残りの時間を考え、自分の体力気力についても意識しながらそれを考え、学び、楽しんでいこうと思います。今回の区切りはそういう事です。

昨日は県の図書館に行って、自分の年齢や老いということをテーマにした本を数冊借りてきました。

決して年寄りのように暮らすというのではなく、きちんと足元を見ながら希望を持ち楽しめる人生を、

そして最後に「あぁ、面白かった」と言えるように。

 

本を読んでこれはと思うものがあれば、又シェアしますね。