最後に「あぁ、面白かった」って言いたいから

何回かの人生のステージを経て、いよいよ最後のステージがやってきました。 人生100年時代、どんなふうに最後の物語を作っていこうか。 このブログでは、最後に「あぁ、面白かった、ありがとう」と言えることを目指してシニア女性シングルライフを送る日々を記していきます。

もし、二度目の人生があったとしたら、、、。東野圭吾「秘密」を読んで。

勧められて、東野圭吾の「秘密」を読みました。

映画化もされた有名な話で良くご存じの方も多いと思いますので、詳しい説明は省略しますが、簡単に言うと「事故で娘の身体に妻が宿ってしまう」というお話です。

事故で妻は亡くなり、娘は助かる。けれど、実は娘の身体には妻が宿っていた。残された夫は、娘の身体の妻と二人の生活を過ごすことになります。

妻は、外では小学5年生の娘として、家の中では妻として生きることにする。しかし、成長するにつれて外での世界が広がり、それは家の中にも影響を及ぼします。妻は娘として同年代の友人たちと接する中で、新しい価値観を得ていきます。そして前の人生と同じ後悔はしない、自立できる女になろうと決心し、猛勉強して医学部に進学します。

最終的に大学病院で助手をしながら脳医学の研究をするが、その頃には妻の人格は消え、娘に戻った娘は結婚して父(夫)の元を離れていきます。

 

妻側から話の流れを説明すると、こんな感じです。

この物語を読み終えて、私の頭に浮かんだのは、もし私に「二度目の人生があったとしたら」という問いです。

このお話の妻(母)は娘の身体を借りて生きているようなものですから、娘のために行動している部分もあります。けれど、もし、それが娘や知った人の身体でなければどうなんだろう。

 

正直、娘のためだとしても、このお母さんは素晴らしいと思いました。もう一度人生をやり直すチャンスを無駄にせず、勉強も運動も頑張る。もちろん主婦として家事もする。

前向きで頑張り屋で、読んでいて元気が出るのは良かったのですが、反面、自分だったらここまでできないだろうというネガティブな感情も湧いてきたのです。

「頑張ろう!」と思うことは一日に何度かありますが、実際に頑張れたと胸を張れることはそんなに多くはありません。以前のこのお母さん(妻)と同じように、何となく流されて生きてきた部分の方が多い。

もちろん、もっと頑張れば何者かになれるのかもしれないと思いました。
けれど結局自分にとってラクな方を選びました。

ですから二度目の人生と言っても、環境に大きく左右されるタイプの私は、また環境に合わせて何となく生きていきそうな気がするのです。


じゃあもし環境が昔と違っていて周りはみんなバリバリやるのが普通という状態だったら、どうなんだろうとも考えるのですが...。それはちょっと覗いてみたい気もします。

二度目なら変わろう、変えようと努力してみるだろうし、それはそれで楽しい試みになると思います。数年だけだったら頑張れるかもしれません。

 

ただこの年まで生きてくると人の根幹は変わらないとも感じています。

結局、人は自分が一番居心地がいいと思える居場所を見つける人生を歩み、最後にたどり着くのだと思います。
だからそれでいいんでしょうね。

 

私は限りある人生をステージを変えながら、その都度、変わったその舞台の上で自分のベストを尽くしていくというのが好きです。一度だけでも十分楽しんでいます。

みなさんは、二度目の人生についてどうお考えですか?

 

 

この本、読み始めた時は、「え、ファンタジー系か…?ファンタジー系苦手なんだけどね。」と思ったんですが、こんなに色々考えさせてくれて、良い本でした。
勧められたものはなるべく試してみようと思っています。人生大きく変わらなくても違う世界が広がるのはいくつになっても楽しいことですもんね。



※ところで、私はインスタもやっています。

こちらは本中心で映画とか絵についても載せてます。

良かったら覗いてみてください。↓ ↓

今日の「二度目の人生、、、」もこれが考えるきっかけになったのかも。