最後に「あぁ、面白かった」って言いたいから

何回かの人生のステージを経て、いよいよ最後のステージがやってきました。 人生100年時代、どんなふうに最後の物語を作っていこうか。 このブログでは、最後に「あぁ、面白かった、ありがとう」と言えることを目指してシニア女性シングルライフを送る日々を記していきます。

親の老いから、自分の老い方のヒントを得る。

先月、実家に帰省した際、90歳を超えた父にYouTubeで音楽を聴く方法を教えました。

父は頭はまだしっかりしているものの、免許は返納し、足も杖がないと歩けない状態です。シニアカーで買い物に出かけることもありますが、この夏の猛暑でそれも難しくなっているようです。

母は7歳年下ですが、初期の認知症が進行中です。日常の簡単な家事や自分の身の回りのことはまだこなせますが、時折、私の顔を見ても誰だか分からない様子を見せることもあります。父はそんな母と暮らしながら、時にはイライラしたり、退屈したりして愚痴をこぼすことも増えてきたようです。

現在は、ヘルパーさんの助けや宅配のお弁当を利用して、なんとか日常生活を回しています。近所に住む兄も仕事帰りに顔を出し、義姉も協力してくれているおかげで、家族みんなで支え合っています。

数年前、母にはネットスーパーでの買い物を教えました。他の買い物の仕方もあったんですが、何故かネットスーパーが気に入ったようだったのです。

それ以来、母は「私はパソコンで買い物をしているのよ」と、得意気に周囲に自慢していたそうで、どうやら、母にとっては“パソコンを使える自分”という存在が誇らしかったようです。

 

一方、父は機械が苦手で、長らくパソコンにも触れていませんでしたが、今回、YouTubeを教えたところ、思いのほか楽しんでくれました。

音が出なくなったと電話がかかってきたこともありましたが、あれこれ電話でサポートし、試してもらっているうちに、再び音が聞けるようになり、「やっぱり色々触らないと分からないもんだな」と満足気でした。

 



ただ、音楽を楽しむはずが、いつの間にか「雅子様は素晴らしいな…」と話すこともありましたので、今回、ネット上の情報には気をつけるようにと釘をさしておきました。ネットには真偽がはっきりしない情報が溢れているからです。

日経新聞を読みながら赤線を引くのが日課の父も、ネットの世界にはまだ免疫がありません。

私の言葉に素直に「なるほど、分かった」とうなずく姿に、少しほっとしました。次に帰ったら、セキュリティ対策も見ておこうと思っています。

 

それにしても、最近の父は夜遅くまで次々と動画の音楽を楽しんでいるようで、「いい曲が多くて寝られない」と笑っていました。

そんな様子を見ていると、年老いても好奇心を持ち続けることの大切さを改めて感じます。

 

両親の老いを身近に見ていると、ふと「自分もいずれは…」と考えさせられます。時代も環境も違うので、同じようにはならないかもしれませんが、何かしらのヒントになるはずです。

 

以前にも触れましたが、年を重ねてもITやAIに触れ続けることで、生活の質(QOL)を高めることができると感じています。

多少の勉強代はかかるかもしれませんが、これからも積極的に向き合っていくつもりです。

 

親子の関係は難しく、思い出には苦いものも多いですが、私だからこそできること、伝えられることがあるはずです。自分が年を取った時を想像しながら、今できる範囲で両親と向き合っていこうと思います。

そして、どんな出来事にも「そう来たか!」と笑って受け入れられる余裕を持ちたいです。

 

 

さて、そろそろ父に頼まれたハロウィーン宝くじを買いに行かなければ。
(父から「ハロウィーン」という言葉を聞いたのも、新鮮で笑みがこぼれましたね。)

「”宝くじは貧乏人の税金” らしいよ~」と少し意地悪を言ってみましたが、「分かってるけど、それでも良いんだよ」と楽しそうに話していました。
次の幸運日はいつだったかしら…。

みなさんは、ご両親やご自身の老いについて、どのように向き合っていますか?
私のこのブログがが少しでもヒントになっていただければ嬉しいです。